池田浩明

パンラボ 
主宰

パンの研究所「パンラボ」主宰。ブレッドギーク(パンオタク)。パンライター。NPO法人新麦コレクション理事長。 著書に『Hanako特別編集 池田浩明責任編集 僕が一生付き合っていきたいパン屋さん。』(マガジンハウス)など多数。連載『Hanako』『OZ MAGAZINE』、朝日新聞デジタル&W『このパンがすごい!』など多数。そのほか、雑誌のパン特集の監修、TV・ラジオ出演、ベーカリーや企業の監修・リサーチ、イベント主催など。

■パンラボ:http://panlabo.jugem.jp/
■新麦コレクション:http://mugikore.net/

Studyパンラボ・池田浩明と考える「美味しいパンと小麦の関係」

Comment- 勉強会を終えて -

池田さんとの出会いは2018年のとあるイベントでご一緒したことがきっかけだった。

パン好きのわたしとしては、ある種の憧れの人だったけれど、実際にお会いしてみて、池田さんが「生産現場」にまで想いを馳せてくださっている人であることを知り、いつか霞ヶ関ばたけでお話をしていただけないかと思っていた。

今回の霞ヶ関ばたけでは、熊本・滋賀・北海道から小麦の生産者が参加してくださっていただけでなく、行政の職員も、料理する人も、食べる人も集まっていて、「おいしい国産小麦を生産者が安心してつくれて、消費者がおいしいパンを食べれるようになるには?」という問いにいろんな立場から向き合えた時間だった。

制度の難しさもあるけれど、みんなの意見をフラットに出し合って、知恵を絞れば、美味しい未来はつくることができる!そんな可能性を改めて感じることができたので、次の行動を早速考えていきたいと思う。(松尾)

池田浩明

パンラボ

主宰

霞ヶ関ばたけへのメッセージ

つたない話を最後までご静聴いただき、どうもありがとうございました。
参加者のみなさんからたくさんの発言があり、チャットでも多くのコメントが飛び交い、立場のちがう人たちが小麦をめぐって熱く語り合う。
これって、新麦コレクションが行おうとしていた原点そのものじゃないか!
と、今更のように気づかせていただいた次第です。
状況は刻一刻と変わり、テクノロジーもリソースも、今日できることと明日できることは変わっていきます。
現状に満足せず、みんなで話し合えば、明日の最適解が見つかるはずなのです。

たとえば、産地で日々生産者さんのもとへ足を運ぶ製粉業者さんの方からご意見をいただきました。
「(コロナ禍による)小麦価格の下落、生産者は安心して小麦を作付できない気持ちになっている。品種選びは生活に直結するので必死。おいしくてもリスクの高いキタノカオリのような品種を作ってくれるようにお願いするのはむずかしい」 それならば、現状の入札制度外で、新麦コレクションのような組織がまとめ役となり、小さな実需者たちによる播種前契約のようなものはできないか? 豊作ならラッキー、不作の場合でもリスクを負う。多少の不出来でもなんとかパンにする(ひょっとしたら、逆手にとって新しいパンが誕生するかも)。
病気にならないか、発芽しないか、生産者さんだけではなく、パン屋さんも、お客さんもハラハラドキドキ。収穫前はみんなが天気を気にするようになるかも。無事、収穫されてできあがったパンの味は格別。リスクを他人事にしないことこそが「絆」といえるのではないでしょうか。

霞ヶ関ばたけを終えたいま、生産者さんはじめ、農業政策にたずさわる方々、小麦やパンを好きになってくれる方々など、もっともっとたくさんの方と語り合いたいと改めて思っています。