髙取美央

原宿はらっぱファーム 
コミュニティマネージャー

1996年、千葉県浦安市生まれ。筑波大学大学院 生物資源科学専攻およびボルドー大学大学院 バイオロジー・ヘルスサイエンス専攻を修了。大学時代に農業と出会い、「食は人の健康だけでなく、社会や環境、未来をも形づくる」という視点から、持続可能な食と農のあり方を探究。 2022年に株式会社ユーグレナへ新卒入社し、人と地球の健康をテーマとするファンコミュニティの立ち上げ・運営やイベント企画、情報発信を担当。本業の傍ら、2024年より都市菜園をめぐるイベント「Edible Tokyo Rally」の運営事務局、2025年には一年限定の都市型共創ファーム「原宿はらっぱファーム」の運営スタッフとして、都市における新たな食と農の関係性を生み出す活動に携わる。また、一人ひとりの食の記憶を集め、食の情緒的価値を見つめ直す「食憶プロジェクト」の企画編集にも従事。食べることを通じて人や地域、自然がよりよくつながる、リジェネラティブな食と農のあり方を、ともに考え、実践する場やコミュニティをつくる活動を続けている。

Study都市を耕す、コミュニティ菜園~「原宿はらっぱファーム」の実践から考える食と農が融け合う場づくり~

Comment- 勉強会を終えて -

原宿に、25mプール5個分もの畑が広がっていた。 2025年、家と職場の次によくいた場所は畑だった、と話す美央さんは、原宿の畑、通称「はらはら」を耕すチームの一員だ。 都会にありながら、10年手付かずだったというその地を耕し、資源と命を循環させ、多くの人を巻き込み、作物の収穫だけでなく、常にひらかれた場所としてあり続けた はらはらの取り組みは、多くの人の関心を集めたという。今はもうないその畑の活動を、遺したいと強く思いブックレットにまとめるリーダーを務めたのは美央さんだ。私とそう年の変わらない彼女の行動力と、愛と、食と未来を慈しむ気持ちが伝わる登壇だったと思う。 都会であることを諦めず、むしろ資源の多様性と可能性を探り、行動し続ける姿は開拓者そのものであり、人の心を動かしただろう。自ら土に触れ、地を耕し、未来を創造しながら畑を、コミュニティを作り、育てること。我々霞ヶ関ばたけも、方法は違えど食と農の未来を考え続ける媒体として、取り組みを続けていきたいと思った。(望月)

髙取美央

原宿はらっぱファーム

コミュニティマネージャー

霞ヶ関ばたけへのメッセージ

食を通じて、社会や自然、人とつながるきっかけを、どうすればつくっていけるのだろう。そんなことを探究している最中に、今回お話しする機会をいただき、ありがとうございました。 酷暑や豪雨など、気候変動の影響を年々身近に感じるようになり、社会も不安定さを増しています。そんななかで、都市で暮らす私たちにできることはあるでしょうか。 画期的な技術や大きなシステムチェンジを待つだけでなく、私たちの日々の選択、とりわけ「食べる」という身近な行為にも、ありたい社会をつくっていく力があるのではないかと考えています。 今回紹介した都市のコミュニティ菜園「原宿はらっぱファーム」での経験は、自然や人とつながる心地よさや楽しさを起点に、「やらなきゃ」ではなく「やりたい」という気持ちが生まれ、気づけば誰もが循環の担い手になっていく。その可能性を感じさせてくれた実践でした。 環境や社会の課題は、おそらく私たちが生きているうちにすべてが解決するものではなく、これからも持続的に向き合い続けていくものなのだと思います。 だからこそ、食が持つポジティブな力を通じて、誰もが楽しみながら社会をより良くすることに関われる。そのようなあり方をつくっていきたいと思っています。 どんな場所を築き、どのように多様な人と協力し、この動きをどう広げていけるのか。まだ答えはわかりません。 それでも、都市の菜園をめぐるイベント「Edible Tokyo Rally」や、食本来の価値を思い起こす「食憶プロジェクト」をはじめ、自分にできることを一つずつ積み重ねながら、これからも模索していきたいと思います。 お話を聞いてくださったみなさま、ありがとうございました!